情報システムにおけるユーザー権限とリソースの集合論的分析
情報システムにおけるユーザーの権限とアクセス可能なリソースを集合としてモデル化し、集合演算や直積を用いて、特定の条件を満たすユーザーとリソースのペアを導出する問題です。これにより、システム設計におけるアクセス管理の基礎的な理解を深めます。
集合論
情報システムにおけるユーザーの権限とアクセス可能なリソースを集合としてモデル化し、集合演算や直積を用いて、特定の条件を満たすユーザーとリソースのペアを導出する問題です。これにより、システム設計におけるアクセス管理の基礎的な理解を深めます。
情報システムにおけるユーザー権限とリソースの集合論的分析
ある情報システムでは、社内ユーザーが様々なリソース(ファイル、データベース、アプリケーションなど)にアクセスします。システム管理者は、ユーザーの所属部署とプロジェクトに基づいてアクセス権限を管理しています。
以下の集合を定義します。
U = {u1, u2, u3, u4, u5}: システムの全ユーザーの集合。D = {人事部, 開発部, 営業部}: 部署の集合。P = {プロジェクトA, プロジェクトB, プロジェクトC}: プロジェクトの集合。R = {ファイルサーバーA, DB_システムX, Web_APP_Y, 共有フォルダZ}: システムのリソースの集合。
各ユーザーの所属部署および参加プロジェクトは以下の通りです。
u1: 所属部署: 人事部, 参加プロジェクト: {プロジェクトA}u2: 所属部署: 開発部, 参加プロジェクト: {プロジェクトA, プロジェクトB}u3: 所属部署: 開発部, 参加プロジェクト: {プロジェクトB}u4: 所属部署: 営業部, 参加プロジェクト: {プロジェクトC}u5: 所属部署: 人事部, 参加プロジェクト: {プロジェクトA, プロジェクトC}
リソースへの部署ベースのアクセス権限は以下のように設定されています。
HR_Accessible_R = {ファイルサーバーA, 共有フォルダZ}: 人事部がアクセス可能なリソースの集合。DEV_Accessible_R = {DB_システムX, Web_APP_Y, 共有フォルダZ}: 開発部がアクセス可能なリソースの集合。SALES_Accessible_R = {ファイルサーバーA, Web_APP_Y}: 営業部がアクセス可能なリソースの集合。
また、プロジェクトベースのアクセス権限もあります。
ProjA_Accessible_R = {DB_システムX, ファイルサーバーA}: プロジェクトA参加者がアクセス可能なリソースの集合。ProjB_Accessible_R = {Web_APP_Y, 共有フォルダZ}: プロジェクトB参加者がアクセス可能なリソースの集合。ProjC_Accessible_R = {ファイルサーバーA, DB_システムX, Web_APP_Y}: プロジェクトC参加者がアクセス可能なリソースの集合。
以下の問いに答えなさい。
- 開発部に所属し、かつプロジェクトBに参加しているユーザーの集合を求めなさい。
- プロジェクトAまたはプロジェクトCのいずれかに参加しているユーザーがアクセス可能なすべてのリソースの集合を求めなさい。ここで、リソースのアクセス権限はプロジェクトベースのもののみを考慮します。
- ユーザー
u2がアクセス可能なリソースの集合を、部署とプロジェクト両方の権限を考慮して求めなさい。ここで、ユーザーは所属部署のアクセス権限と、参加しているすべてのプロジェクトのアクセス権限の和集合(いずれか一つでもアクセス権限があればアクセス可能)を持つと仮定します。 - 人事部に所属するユーザーと、そのユーザーがアクセス可能なリソースのすべての可能なペアの集合を直積を用いて表現しなさい。ただし、アクセス可能なリソースは「HR_Accessible_R」で定義されたものとします。
解答を見る
-
開発部に所属し、かつプロジェクトBに参加しているユーザーの集合
まず、各条件を満たすユーザーの集合を特定します。
- 開発部に所属するユーザーの集合:
U_DEV = {u2, u3} - プロジェクトBに参加しているユーザーの集合:
U_ProjB = {u2, u3}
これらの条件を両方満たすユーザーは、
U_DEVとU_ProjBの積集合で表されます。U_DEV ∩ U_ProjB = {u2, u3} ∩ {u2, u3} = {u2, u3}解答:
{u2, u3} - 開発部に所属するユーザーの集合:
-
プロジェクトAまたはプロジェクトCのいずれかに参加しているユーザーがアクセス可能なすべてのリソースの集合
まず、プロジェクトAとプロジェクトCそれぞれのアクセス可能なリソースの集合を確認します。
- プロジェクトA参加者がアクセス可能なリソースの集合:
ProjA_Accessible_R = {DB_システムX, ファイルサーバーA} - プロジェクトC参加者がアクセス可能なリソースの集合:
ProjC_Accessible_R = {ファイルサーバーA, DB_システムX, Web_APP_Y}
「プロジェクトAまたはプロジェクトCのいずれか」とは、それぞれのプロジェクトのアクセス可能リソースの和集合を意味します。
ProjA_Accessible_R ∪ ProjC_Accessible_R = {DB_システムX, ファイルサーバーA} ∪ {ファイルサーバーA, DB_システムX, Web_APP_Y}= {DB_システムX, ファイルサーバーA, Web_APP_Y}解答:
{DB_システムX, ファイルサーバーA, Web_APP_Y} - プロジェクトA参加者がアクセス可能なリソースの集合:
-
ユーザー
u2がアクセス可能なリソースの集合ユーザー
u2の属性を確認します。- 所属部署: 開発部
- 参加プロジェクト: {プロジェクトA, プロジェクトB}
u2が持つアクセス権限は、所属部署のアクセス権限と、参加しているすべてのプロジェクトのアクセス権限の和集合です。- 開発部のアクセス権限:
DEV_Accessible_R = {DB_システムX, Web_APP_Y, 共有フォルダZ} - プロジェクトAのアクセス権限:
ProjA_Accessible_R = {DB_システムX, ファイルサーバーA} - プロジェクトBのアクセス権限:
ProjB_Accessible_R = {Web_APP_Y, 共有フォルダZ}
これらすべての和集合を求めます。
DEV_Accessible_R ∪ ProjA_Accessible_R ∪ ProjB_Accessible_R= {DB_システムX, Web_APP_Y, 共有フォルダZ} ∪ {DB_システムX, ファイルサーバーA} ∪ {Web_APP_Y, 共有フォルダZ}= {DB_システムX, Web_APP_Y, 共有フォルダZ, ファイルサーバーA}解答:
{DB_システムX, Web_APP_Y, 共有フォルダZ, ファイルサーバーA} -
人事部に所属するユーザーと、そのユーザーがアクセス可能なリソースのすべての可能なペアの集合
まず、人事部に所属するユーザーの集合と、人事部がアクセス可能なリソースの集合を確認します。
- 人事部に所属するユーザーの集合:
U_HR = {u1, u5} - 人事部がアクセス可能なリソースの集合:
HR_Accessible_R = {ファイルサーバーA, 共有フォルダZ}
これらの集合の直積
U_HR × HR_Accessible_Rは、U_HRの各要素とHR_Accessible_Rの各要素の順序対の集合として定義されます。U_HR × HR_Accessible_R = {(u1, ファイルサーバーA), (u1, 共有フォルダZ), (u5, ファイルサーバーA), (u5, 共有フォルダZ)}解答:
{(u1, ファイルサーバーA), (u1, 共有フォルダZ), (u5, ファイルサーバーA), (u5, 共有フォルダZ)} - 人事部に所属するユーザーの集合: